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【業種】 大手コンビニエンスストアチェーン
【解決方法】 労働審判(和解)
【結果】 請求額の2割の解決金支払いによる紛争解決を実現
大手コンビニエンスストアチェーンの店長職の従業員が、雇用先の企業様に対して、在籍期間の未払い残業代の支払いを求めて労働審判を起こしてきたというご相談でした。
当該従業員は店長職にあったため、会社内ではいわゆる管理監督者として扱われており、残業代については支払われない代わりに、店長職に対する手当が支払われておりました。
そのため、本件では、従業員の日々の労働時間とともに、管理監督者性が争点となりました。
当該従業員が管理監督者といえるためには、従業員自身の権限の内容、自己の労働時間管理についての裁量がどれほどあったか、役職手当等の優遇措置をきちんと受けていたか等の事情がポイントとなります。
本件でも、事前に会社の担当者様からのヒアリングだけでなく、就業規則上の規定や権限に関する資料、賃金台帳や勤怠表等、ありとあらゆる資料をつぶさにチェックして、管理監督者であることを立証するのに有効な事情はないか徹底的に検討しました。
請求してきた従業員の就労の実態や権限の内容、妥当な額の役職手当をもらっていた等の事情について、会社の資料やヒアリングによる調査の結果を踏まえて主張立証していきました。
管理監督者性のツボを押さえた主張をすることや、審判員を説得するために重要な資料を厳選することで、労働審判の場でも的確な主張立証をすることができました。
また、従業員の労働時間の実態についても、業務記録等の証拠に基づき適正な労働時間を算定し主張しました。
その結果、これらの主張立証が功を奏し、会社にとって有利な和解でまとめることができました。
実務上、管理監督者性が争われた場合、その就業実態から判断して管理監督者として認められないことも多くあります。
しかし、そうだからといって、始めから会社が全面的に請求を認めてしまうのは適切な選択とはいえません。
管理監督者性のポイントとなる事情を見極めて、会社の資料や担当者様からのヒアリングを通してそれらの事情を整理し、その内容を説得的に主張していくことにより、こちらに有利な内容で和解がまとまることもありえます。
管理監督者性のツボを押さえた主張の仕方や、どのような資料が裁判官を説得するために重要となるかについての見極めは、長年使用者側の弁護士で培ってきた知識と経験が大いに生きます。
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この記事を執筆した弁護士